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タマネギ

タマネギはユリ科の多年草で、西南アジアが原産地となっています。タマネギは生のものは強い刺激臭があり、その芳香成分もニンニクと似ていますが、成分の形成に違いがあることから辛みもともなってきます。
またタマネギはニンニクとともに古くから栽培されてきた植物で、日本へ伝わったのは江戸時代初期とされています。しかしタマネギが日本に定着したのは明治初期で、大阪と北海道での栽培が成功したことがきっかけとなっています。


【タマネギの用途】
タマネギの栽培種は100種類以上もあり、辛いタマネギと甘いタマネギとに大別されます。そこからさらに色分けすると赤・白・ピンク・黄・クリームなどがあり、赤と白は辛みが少ないのでサラダなどの生食が適しています。
なお日本では黄色種が主な栽培種で、他にもペコロスという小タマネギや、タマネギを若いうちに収穫する葉タマネギなどがあります。

【タマネギの作用】
タマネギは古くからニンニクと並んで民間薬として利用されてきました。そのタマネギ独特な香りは硫化アリルという成分で、これはニンニクやネギにも含まれている成分です。この硫化アリルは消化液の分泌を促進して消化促進効果も期待できます。
さらに疲労回復効果や、新陳代謝を活発にする効果も期待できます。なお硫化アリルは水溶性なので、タマネギを水にさらすときは短時間にするようにしましょう。

【タマネギの調理法】
タマネギは香りと辛みを味わいたいのならみじん切りやすりおろしなど生で食べることが効果的です。生で食べるときは水にさらしたり、切った後で塩で揉んだりすることで辛みと臭みを取り除くことができます。
逆にあめ色になるまでよく炒めると、甘みと旨みが増してきて、カレーやシチューのコクを出してくれます。